先日、近所のスーパーで購入した天丼を食べていた時のこと。異様に苦いカボチャの天ぷらに出会いました。最初は焦げた部分を食べたのかなと思いましたが、続けて食べてみると苦味の正体はどうやらカボチャ本体の模様。
私は生まれてこの方こんなに「苦いカボチャ」を食べたことはありません。カボチャといえば甘いものと思っていたので、苦いカボチャは何とも言えない違和感がありました。
そこで食べるのをやめればよかったのですが、その時は「でもまあ中にはこんなものもあるのかな」と軽い気持ちで全部食べてしまったのです。
後になってやっぱり気になってきたので「苦いカボチャ」について調べてみたところ、少し怖い事実が分かりました。
カボチャが苦い原因
カボチャが苦い原因は主に2つあります。
1つ目はカボチャの「クリスタル症状」と呼ばれる現象です。
東京都保健医療局のサイトによると、これはカボチャの果肉が脱水状態になり白く結晶化する現象で、天候が原因(雨不足)で発生する場合が多いとのこと。外見からの識別が非常に困難で、検査をすり抜けて店頭に並ぶこともあるようです。
味は苦味のほか、青くさい臭い、カビくさい臭いがしますが、食べても人体に影響はないです。
もう1つの原因は、ウリ科の植物に含まれる苦み成分の「ククルビタシン」によるもの。
岡山県の備前県民局健康福祉部のサイトによると、カボチャのようなウリ科の食用植物には通常、「ククルビタシン」は含まれていませんが、稀に自然交雑によって「ククルビタシン」を含むカボチャが出来てしまうことがあるということです。(ウリ科の食用植物は他にも、きゅうり、ズッキーニ、メロンなどがあります)
味は非常に強い苦味で、食べたらすぐに気づくレベルのようです。そしてこれが一番重要なのですが、「ククルビタシン」は多量に摂取すると腹痛、下痢などの食中毒を引き起こすことが知られています。
こちらも外見からは見分けがつかないです。少量の摂取では問題ないということなので、調理前の味見が推奨されています。
参考サイト
苦いカボチャを食べてしまったその後
私の場合は幸いにも体調の変化は何も起こりませんでした。
元々食べたのは天丼の中のカボチャの天ぷら一切れなので、量的にはそんなに多くなかったのが良かったのか、それとも人体に影響がない「クリスタル症状」のカボチャだったのかは、今となっては分かりません。体質の問題とかもあるかもしれませんね。
また最近のニュースでは、苦いカボチャを食べた女性2人が食中毒になり、その後、体毛が抜けたという症例が報告されています。
ここまでひどい症状は稀だとは思いますが、カボチャの味が苦い、いつもと何か違うという場合は食べるのをやめたほうが良いでしょう。