新しい元号の発表まで2週間を切りました。ネット上では様々な予想が飛び交っていますね。
その中には、2文字の常用漢字全ての組み合わせを記した、新元号リストを公開する猛者も現れました。元号は常用漢字の中から選ばれるとのことなので、理論上はこの中に必ず新元号があるはずです。
一部の報道では、新元号が事前に漏れた場合は差し替えるということですが、この場合はどうなるのでしょうか?
一方、パソコン側では新しい元号への対応の準備が進んでいます。
Unicode Consortium(ユニコードコンソーシアム)が2018年9月に発表した情報によると、新元号に割り当てられるUnicodeの文字コード番号は「U+32FF」になるとのことです。
例えば平成のコードは「U+337B」で、実際に表示される文字は「㍻」となります。「㍻」のように複数の文字を合体させて一文字にしたものを合字(ごうじ)といいます。
つまり、発表されたUnicodeの文字コード番号「U+32FF」には新元号の「合字」が入りますよ、ということです。すでに準備されているんですね。
Google日本語入力の文字パレットでU+32FFの部分を確認する
タスクバーのスパナのアイコンから文字パレットを起動し「Unicode」→「囲みCJK文字・月」を選択すると一番右下(赤で囲った部分)がU+32FFになります。
メモ帳などを起動した状態でこの部分をクリックするとその文字を入力することができます。現時点(記事投稿時)では空欄なのでクリックしても何も表示されません。ここに新元号の合字が入る予定です。
ちなみに平成以前の元号の合字はすぐ下の「CJK互換用文字」の中程にあります。こちらはメモ帳を起動した状態でクリックすると文字が表示されます。
Twitterで誰もが予言者に?
Twitter上では、新元号に割り当てられる「U+32FF」のUnicode文字をあらかじめつぶやいておくことで、誰でも新元号の予言ができるという遊びが話題になっています。
新元号発表前の現時点(記事投稿時)ではパソコンなどの端末が未対応なので、それらのつぶやきには文字(新元号)は表示されていませんが、2019年4月1日の発表以降、新元号に対応した端末からそのつぶやきを見ると、正しく新元号が表示されているというわけです。
よく考えてみると予言でもなんでもないわけですが、つぶやいた日付は2019年4月1日以前になっているので、ぱっと見たら予言されていたように見えます。
㍻の次の元号は㋿
— toritite (@toritite0216) 2019年3月19日
新元号発表後はネット上の各所で行われた予想、予言の「答え合わせ」が一斉に始まることが考えられます。
「Twitterや掲示板で予言されていた」といった類のものが話題になるかもしれませんが、少なくとも新元号がユニコードの合字で表示されているものは、先程説明した通り「予言ではない」ので騙されないように。
Twitter上では、これらはほぼネタとして投稿されています。とはいえ、もしかしたらこれを利用して良からぬことを考える人がいるかもしれないので、一応注意喚起しておきます。